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40歳の退職予定者が、週3ぐらいの労働でセミリタイアを試みる。労働時間の拘束が少ない生活を目指すブログです。

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米国ETFで考える積立投資に潜む罠

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米国ETFに限った話ではありませんが、投資を実際に行う時に何を基準に投資先ファンドや個別銘柄を選択しますか?

私は四半期決算・年間決算のデータや株価チャートに重点を置く場合が多いです。

個人的には株価上昇と配当の両方をそこそこ狙える銘柄が好きだな。

1年間~10年間ぐらいの株価チャートは絶対に確認するでしょう。

でも、それで求められるリターンは一括投資をした場合に限る。

という条件が付きます。

私のように積立投資をメインにしている場合は、きちんとシミュレーションをしておくことが非常に大事だということになるわけです。

 

積立投資の効果?を考える

まずは適当な銘柄のチャートを貼る。

 

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IT関連株の雄、マイクロソフトさんです。

どうでしょうか?見事な右肩上がりではありませんか。

5年間で株価が4倍になっているわけだから、当時買っていて現在進行形で保有している人は顔のにやつきが止まらないことでしょうね。

株価・配当金ともに4倍になっていることを考えれば、素直に素晴らしいことです。

これを見てマイクロソフトすげーってなるし、これからも株価上昇を続けて行く未来が予想できるなら、よし投資をしようって行動に繋がりそうです。

リターンに目を奪われて自身の投資環境を条件に入れないことがよくあります。

私がそうです。

多くの人に当て嵌まるのは積立投資となるので、これを前提に考えないといけない。

 

VTIとQQQで積立投資をシミュレーションしてみる

どちらも保有している米国ETFになります。

QQQは株価リターンに期待をして買っているので、良い比較例になるだろう。

実際、ETFに投資することの安心感とVTIに比べてより多くの株価リターンが得られると考えてQQQにホイホイされた経緯がある。

 

f:id:hodo-work:20201118192422p:plain

 

こちらはVTIとQQQの10年チャートです。

QQQの積立は今年4月から始めましたが、その時もチャートを比較して2倍ぐらいの差がありました。VTIメインは変わらないけど、ポートフォリオの一部をQQQに任せてみようかなと考えたのが切欠になります。

今にして思うのは、自身が投資した場合のことをきちんと想定しておくべきだった、ということです。

私は毎月20日ごろに積立投資をしているので、最低でも1年間ぐらいは遡って毎月20日に積立投資をした場合のシミュレーションを実施した方が良かった。

日足チャートの終値から、今年の積立投資のリターンをシミュレーションをしてみると、だいたい以下のような感じになると思う。

 

  VTI QQQ
2020年1月2日 164.98 216.16
2020年1月21日 168.4 223.28
2020年2月20日 171.65 234.78
2020年3月20日 115.19 170.7
2020年4月20日 140.82 212.74
2020年5月20日 149.74 231.39
2020年6月22日 158.17 246.74
2020年7月20日 164.44 266.78
2020年8月20日 171.79 279.93
2020年9月21日 167.05 267.51
2020年10月20日 175.62 284.41
     
2020年積立平均 158.287 241.826
     
年初リターン 12.22% 35.21%
積立リターン 16.96% 20.86%

 

リターンの計算は11月18日時点としています。

年初に一括投資をした場合はQQQの圧倒的勝利という結果となる一方、毎月積立をした場合ではVTIとの違いがあまりないことが分かる。

両ETF間には配当金の差があるので、もう少しだけトータルリターンの差が埋まるだろうな。

今年はコロナ問題の件があり、株価の騰落差があったとは言えQQQの上げ幅に積立投資では対応しきれていない、と感じています。

逆にコロナ禍であっても、ゆっくりと上下するVTIの方が積立時には有効なのかもしれませんね。市場平均が優秀と言われるのも納得です。

QQQ、VGTのようなIT関連のETFは「-20%以上下落した時にしか買わない」などの条件を付けて定期的に買う方が良いような気がする。

 

結果

VTIとQQQでは年初リターンが3倍ぐらい違うのに、毎月積立をするとあまり違わない結果となりました。

あくまで私の場合では、という条件下の話です。

毎月20日前後に積立投資をしている人はおおよそ同じような結果になると思います。

ドルコスト平均法の穴になるのでしょうかね?

株価がガンガン騰がる個別銘柄・ETFに対しては積立投資の効果よりも一括投資の方がより結果が出る、という認識で良いかもしれない。

もしも私がアマゾンとかマイクロソフトあたりを買うとすれば、積立なんて考えずに市場全体が急落した時に便乗買いをする方が良いってことだね。

買ったらあとは放置するだけ。これを定期的に繰り返せばいい。

レバレッジETFあたりもこれに当て嵌まりそうだな。買う気はないけど。

くれぐれも単純な株価リターンのみを比較して判断する場合はご注意を。

積立前提だと、意外にもリターン効率が上がらないかもしれませんよ。

 

さいごに

期間1年~10年ぐらいで株価リターンを調べることは多々ありますが、それは「一括投資をした場合のリターンである」ということです。

積立投資の場合は自身で考えているほどリターンを稼げない可能性が大いにあり、どんな局面でも通用する万能なツールではない、と言えますね。

投資と積立をセットに考えがちですが、その組み合わせが必ずしも最適解ではない、ということを心の片隅においておくこと。

私自身に当て嵌まりますが、何でも積立れば良いってものじゃない。

Morningstarのポートフォリオ機能で毎週確認をしていますが、今年のQQQのリターンに対して、私が保有しているQQQでは割と差が出ていました。

まぁこれが今回調べてみようと思い立った切欠ですね。

「あれ?QQQって積立に向いてないんじゃ・・・」とか思いつつ計算してみれば、案の定ってやつです。

短期での結果なので、あまり信頼のおけるデータとはなり得ないとは思いますが、1年の結果というのもまた大事だと考えます。

1年間上手く行かない投資を10年以上続ける自信はありませんし。

4月~10月までQQQの積立投資を愚直に行ってきましたが、ここで少し考える必要があるな。

積立投資はVTIだけにしようかな、と思い始めて来ました。