NISA口座で毎月1万円ずつ積立投資をしています。
2019年のNISA枠余り分と今年は毎月積立を実施中ですね。
こちらがSBI証券での投資信託への投資状況です。
投資信託はNISA口座だけで保有をしています。
特定口座では一切保有しておらず、米国株に全振りしているよ。
いずれ投資信託に移行するかもしれない、ということを前提に考えた場合にその試金石となり得る試みが、コレです。
小額投資なので本当にテスト的な意味合いを持つだけの保有ですね。
とは言え、明らかな失敗ケースだと非常に困ります。
USA360には是非頑張ってもらいたい。
USA360の運用報告書
USA360をよく知らない人の為に過去記事を載せておく。
正式名称は、「楽天・米国レバレッジバランス・ファンド」と言う。
積立を始めた時ぐらいに書いた記事なので内容は古いけど、だいたい分かると思う。
個人的にはレバレッジの部分が投資効果にどう寄与するのか気になったので、積立投資に踏み切った記憶があります。小額なので気軽にやりました。
純資産総額
2019年11月5日から運用開始をしているので、丁度1年ほど経過しています。
運用報告書だと8月末時点で55.3億円の純資産総額となっていることが分かる。ついでに執筆時点での純資産総額も確認しよう。
これがUSA360の公式ページのデータとなります。
59.97億円と表記されており、報告書作成から2ヶ月以上経過後でも4億円程度しか増えていません。これ何気に黄信号っぽい雰囲気があるな。
ほぼ同時期(2019年9月26日~)から運用開始をしたSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドの純資産総額が約800億円なので、その資金差は歴然です。S&P500指数は強いね。
やはりUSA360は色物感が拭えないことが原因かな?レバレッジという言葉が入っているだけで何やら損失をイメージをしてしまうとか。
年間を通して資金が集まらないとなると、繰上償還するをする未来が現実味を帯びて来るけど、そのあたりは予想が着きません。
現段階で言えることは、決してメイン投資先にしてはならないってことだな。もしもUSA360に投資をしているなら、ポートフォリオ内の比率を抑えることをお勧めしたいですね。
基準価額等の推移
運用報告書時点だと1年未満のチャートとなっていますね。
短期間ですが、コロナの影響も見て取れます。
また、騰落率だけで見ると29.3%の値上がりとなっており、十分なリターンを得ていることが分かる。債券部分にレバレッジを掛けているので、株式市場が急落した時には良い意味でストッパーになるのかな?とか思っておりましたが、チャートを見る限り効果があったのかは分かりません。
はっきりとした効果があれば、「債券への投資も一定の割合で必要」と言えますが、現段階では好みで選べばいい、に尽きます。
コストの詳細
これは気になる部分ですね。
Web上の表記と開きがあるのか?を含めて確認をして行きたい。
割と高コスト運用だな、っていうのが正直な印象です。
実質コストは、0.611 + 0.02 = 0.631(税込み)となりそうですね。
0.611の部分がUSA360の運用費で、0.02が投資先ファンドの運用管理費用となる模様。メイン投資先は米国ETFのVTIで、債券先物と株式先物も組み入れている結果、このコストが年間で発生している、ということでしょう。
ちなみに、上記の実質コストは正確ではありません。
期間が2019年11月5日~2020年8月25日なので1年未満だからね。
単純に365日換算でいいなら、Excelで日数を求めると294日です。
( 0.611 ÷ 294 ) × 365 + 0.02 = 0.7786
これ本当に計算が合っているのか?
ファンドの運用費は294日分だと思うので、それを365日分としている。投資先ファンドの運用管理費用はデフォルトで1年分なので変わらないことを前提にすると、こんな感じの計算になるはずだが・・・間違っていないか?と思うほどの年間コストになっているな。
0.7786 - 0.4945 = 0.2841
表記コストと実質コストで0.28%以上の乖離が発生していることになる。
流石に間違ってるな。そうだな。そのうち詳しい人が正確な数字を出してくれるだろうから、私のように趣味的まったり勢の計算なんて参考程度に受け取って欲しい。
USA360と楽天VTIの同期間での比較
コスト計算が合っているかは置いておくとして、それ以上にリターンがあれば問題ないよね?ってことで、VTIをメイン投資をしている繋がりで両者を比較したい。
2019年11月5日から2020年11月4日の1年間で比較をしてみる。
ちょうどタイミングが良かったな。キッチリ1年間だ。
楽天VTI
- 2019年11月5日 11,917円
- 2020年11月4日 12,779円
USA360
- 2019年11月5日 10,000円
- 2020年11月4日 12,449円
楽天VTIが+7.23%、USA360が+24.49%という結果になっていました。
債券部分のレバレッジが利いたのだと思いますが、結構な差が生じていますね。
これが長期間続くなら、高コストでも投資をする価値があるのかな?
まとめ
純資産総額とコスト面でやや不満点はありますが、ポートフォリオの一部で保有するぐらいなら許容できるレベルではないでしょうか?
ただ、今年はコロナウイルス問題があり株式市場が荒れていた側面があり、USA360に有利な環境だったのかもしれません。株高時の債券はパッとしないことが多く、通常時ではどのような結果が出るのか予想が出来ません。
逆に楽天VTIに負けることもあり得ることでしょう。
そうなった時には、ただただコストが高いクソ投資信託に成り下がります。
したがって、USA360に限らずレバレッジを利用したETF・投資信託の採用は慎重に精査しましょう。あまりにポートフォリオ比率を引き上げると大きな火傷を負うことになり兼ねませんから。
レバレッジのご利用は計画的に、ですね。
さいごに
単純に1年のリターンを算出すると+24%オーバーですが、毎月積立だと+10%程度に留まる事実を忘れてはならない。
そう、冒頭にある私のNISA口座の保有状況をよく見て下さいませ。
これ2019年末のNISA枠余り分と2020年1月からの毎月積立投資の結果なんだよ。
つまり、ほぼほぼ今年の毎月積立の結果です。
インパクトが薄れませんか?
私は毎月20日に積立投資をしているので、毎月20日に積立投資をした場合の平均取得価額でのリターンを算出してみるとしよう。
2019年11月20日の10,165円をスタート日とします。
平均取得価額は11,332円となり、+9.86%が値上がりリターンとなる計算だな。
ついでに楽天VTIの方も同条件で算出すると、平均取得価額が12,095円で+5.66%となりますので、両者の開きが縮まりましたね。
これぐらいになるとコスト差が影響して来るかもね。
楽天VTIの運用報告書は過去記事から確認できるよ。
両ファンドの実質コストの計算が合っているとすれば、年間0.5%以上のコスト差が生まれることになるので、これは無視できないのでは?と思われますね。
願わくば、まずは純資産総額の増額をしていただきたい。
資金流入が乏しいファンドへの投資は不要なリスクがもれなく付いてくるからね。
来年のNISA口座でUSA360を引き続き採用するかは要検討としたい。